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運用のスタート地点(3)

前回は「株主と経営者の関係」を考えるところで区切りましたので、今回はその点を説明してみたいと思います。

そのイメージを分かり易く捉えるために、ここでも小さな商店の例を取り単純化すると、多くの企業の社長や経営陣は、商店などで言うところの「番頭さん」のような存在と言えます。

つまり、商家での使用人の頭で、店のオーナーからの信頼を受け、その万事を預かる人、といったイメージでしょうか。

逆に言えば、オーナー(達)がその人物に信頼を置く事が出来なくなり、会社の経営を任せる事が出来ないと判断した場合には、その職を解かれる可能性もある、という立場だと言えます。

勿論、これも前回の話と重なりますが、我々が少し株を買ったからといって、すぐに大企業の社長の任を解くことが出来る訳ではなく、多くの株主の総意が、それを行うべきと判断するに至った時にのみ、その可能性があるという事です。

また、本当に有能な番頭さんというものは、世の中広しと言えどもそう多くは存在しないので、そういった人物を番頭たる経営者として確保し続けるためには、オーナー側の配慮、器量(例えば大きな裁量権と働きに見合った報酬を提供する、など)というものも大切になってきます。

近年、特に国内でも脚光を浴びるようになってきた経営陣による企業買収(マネジメント・バイアウト)も、大きな俯瞰図の中では、経営陣が、株式市場を通したオーナーからの管理状況に「NO」を突き付けている姿、と見る事も出来ます。

一方で大企業においても、所謂オーナー経営者という存在もあり、この場合にはこの経営者は、日常の業務もこなす商店の持ち主と同じ立場ですので、他の少数のオーナー達が仮に運営方針などに不満を持ったとしても、その人達の判断でこの経営者の任を解くことは難しくなります。

実際に、これに伴う弊害というものも、数多く実例として生じてきたのも経済界或いは株式市場の現実でありました。

さて、少し付随的な説明も加えましたが、ここまでが運用という活動の対象となる数多くの手段から、事業、或いは商売というものに係る「債券」「株式」にまで絞り込んでくるまでの流れになります。

当社では、これら多くの対象の中でも、基本的には特に「株式」に集中して調査・助言業務を行っている訳ですが、これは、時としてその他の手段に関する検討も行うものの、多くの局面においては、当社が最も魅力的な投資の機会を発見出来ると考えているのが、国内外の株式市場であり、また当社が専門性や経験に裏打ちされた強みをより発揮出来るのも、この分野だと考えている為です。

そのような理由から、一般の投資家の方向けのコンテンツである当コラムも、基本的には株式投資を中心として、可能な限り分かり易く有益なテーマを取り上げていきたいと考えています。

次回からは、投資に関連する考え方について、より具体的に述べていく予定です。

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