ホーム > 投資コラム > 世界の株式市場から(5)イー・トレード・ファイナンシャル社
本シリーズ「世界の株式市場から」では、国内メディア等で取り上げられることの少ない世界各国の上場個別銘柄の概況を、簡潔に取り上げています。
国際分散投資の入り口的な情報として、また、国内企業への投資にあたっての国際間比較等の補足的情報として、ご活用頂けましたら幸いです。
E*TRADE Financial Corporation (ETFC:NASDAQ市場)
・イー・トレード・ファイナンシャル・コーポレーション及びグループ各社は、チャールズ・シュワブ、TDアメリトレード同様、米国オンライン証券、ディスカウント・ブローカー大手の一角を占める企業グループ。
・株式等の売買委託のみでなく、主にインターネットを通じた銀行業務・貸出業務に強みを持つ。
・米国以外に、ドイツ、英国、フランス、アラブ首長国連邦などでもリテール業務を手掛けており、中国では啓蒙用のウェブサイトを運営。米国以外の収益合計は約3億ドルに留まり、同社全体の収益に占める比率は小さい(但し、この合計額は日本国内の大部分のオンライン証券の各社収益額を上回る)。
・日本及び韓国、オーストラリアでは、「E*TRADE」ブランドのライセンス供与を行っている。
・ウェブサイト以外にも、「E*TRADE Financial Centers」として24の支店網を通じてサービスの提供を行う。グループ従業員数は4,126名。
・顧客預かり資産額は1,949億ドルに上り、一日当りの平均取引数(無料取引を除く)は約16万件、取引平均の手数料収入は12.05ドル。
・前述の通り、銀行・貸出業務に強みを持つ結果、ディスカウント・ブローカー、オンライン証券としてのフィー・ビジネスへの依存度は低く、銀行型のバランス・シートを活用しての
利益獲得(顧客から低コストで調達した資金を、より高い利回りの商品で運用する)が大きな割合を占めている。
・純収益に占める金利収益の比率は56%まで高まっており、顧客による金融商品の売買に伴う手数料収入は26%を占めるに留まる。
・一方で、M&Aによる口座獲得を通じてのブローカレッジ収入拡大も追及しており、最近ではBrownCo、Harrisdirectの買収を通じて、一日当り平均取引数の急増が見られた。
・バランス・シートを活用しての収益獲得(運用業務)においては、ホーム・エクイティ・ローンを主とした不動産関連の貸付、MBS(モーゲージ証券)への投資、の比率が高くなっている。
(以上は全て2006年度及び2006年度末の状況)
過去5期の年度業績は以下の通り。
純営業収益 営業利益(継続事業) 純利益
2006年12月期 24.2億ドル 6.3億ドル 6.3億ドル
2005年12月期 17.0億ドル 4.5億ドル 4.3億ドル
2004年12月期 14.8億ドル 3.8億ドル 3.8億ドル
2003年12月期 13.4億ドル 2.0億ドル 2.0億ドル
2002年12月期 12.6億ドル 1.2億ドル ▲1.9億ドル
同社の株価は過去5年程度に亘り大幅な上昇を示してきたが、最近はサブプライムを中心とした信用問題に絡んだ影響を伴い、短期間で4割にも達する落ち込みを見せている。
また、この同社株の下落は、上記チャールズ・シュワブ、TDアメリトレードの株価下落よりも厳しいものとなった。
http://finance.yahoo.com/q/bc?s=ETFC&t=5y
本記事の執筆時点では、同社時価総額は約65億ドル、過去12ヶ月の実績利益に基づくPERは10.2倍の水準となっている(Yahoo!Finance)。
(2007年8月24日:同社アニュアル・レポート等より弊社作成)
*本記事は情報提供のみを目的として作成されたもので、有価証券の売買を目的としたものではありません。
弊社は有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはなく、本記事をもって有価証券の売買を勧誘するものでもありません。
投資等のご判断は、ご自身の自己責任において行われますようお願い致します。
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